【マイルチャンピオンS2025予想】血統でわかる“真の適性”と注目馬

2025年11月21日

秋のマイル王を決める一戦・マイルチャンピオンシップは、スピード、瞬発力、立ち回りの巧さが高次元で問われる非常にハイレベルなレースです。京都外回り1600mは、序盤のペース配分と直線での瞬時のギアチェンジが勝敗を左右し、血統による“マイル適性”が結果に直結します。王道マイラーの系譜が本領を発揮しやすい舞台で、秋の短距離〜マイル路線の頂点に立つにふさわしい“速さの頂上決戦”が展開されます。

コース解説

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【京都競馬場芝1600m】過去10年血統から読み解く!コース解説

京都競馬場芝1600mを血統の観点から考察!コースの特徴と過去10年の血統データから適性の高い血統を解説!

コース解説

スタート地点は2コーナー終わり付近のポケットからの出走になります。
助走距離がしっかりあるため、序盤は隊列が比較的落ち着きやすく、極端なポジション争いは起こりにくいのが特徴です。
上りを終えると一定の平坦区間が続き、全体のペースは早くなりがちです。

向こう正面から3コーナー中ほどまで長い上り坂になります。
通常であればスピードを上げる地点ではありませんが、マイル戦ということもあり傾向的にはこの地点で早くなりがちです。
残り約800mの地点から下り坂になっています。
持続力を武器とした馬はここからロングスパートを仕掛けますが、基本的には各馬ここで脚を溜める傾向が強いです。
上り坂後の下り坂ということもあり、馬がスピードに乗りがちですが、ここをいかに抑えられるかが大事になります。

最終直線は約400mと長く、瞬発力・トップスピードを活かしやすいコースになっています。
瞬発力を活かしやすいコースではありますが、馬軍全体が下り坂の影響で早くなりがちなので、持続力を活かした前目脚質もしくは圧倒的な末脚が必要になります。

評価基準

評価基準高評価基準理由
種牡馬適正マイルスタミナはそれほど求められないレース
能力1持続力ロングスパート向きなコース
能力2スピードスピードを活かしやすいコース
能力3パワー淀の坂やゴール手前の坂に影響

京都競馬場芝1600m(特にマイルチャンピオンシップ)では、スタート直後と下り坂のスタート以外は1ハロン12秒を切るほどのハードなレースになりがちです。マイル戦を得意とした総合力があることはもちろんですが、プラスαで持続力とパワー面に秀でた血統が好ましいです。

人気馬血統診断

ジャンタルマンタル

父:パレスマリス
母:インディアマントゥアナ(シアトルスルー系×ストームバード系)

パレスマリス産駒はデータ数が少ないですが、芝・ダートともに2000m以下を得意とした産駒が多いです。
父パレスマリスはダートマイル~中距離で活躍した馬でダート2400mGⅠで1着とスタミナとパワーに長けた馬だったようです。
母インディアマントゥアナはダート・芝マイル系の牝馬で目立った産駒は輩出していません。
父・母の傾向からマイルはベストだと考えられます。

血統全体では、ダート馬のようなスピード・パワー・持続力のある血統です。
特に母父ボールドルーラー系によるパワー・持続力の面で秀でた血統でコース適正はかなり高いと考えられます。
血統的な適正面だけでみると、安田記念を制してはいますが京都開催であるマイルチャンピオンSのほうが適性が高い血統です。

種牡馬適正持続力スピードパワー総合評価
S

アスコリピチェーノ

父:ダイワメジャー
母:アスコルティ(ダンチヒ系×サドラーズウェルズ系)

ダイワメジャー産駒はマイル~2000mを得意とした産駒が多く、京都1600mの複勝率は24%となっています。
母アスコルティは目立った産駒は輩出していませんが、祖母リッスンはアイルランドのマイルGⅠを制しており産駒は2000m前後で活躍しています。
父・母の傾向からアスコリピチェーノはマイル前後が適性距離になります。

血統全体では、ダイワメジャー産駒×母父ダンチヒ系とスピード能力に長けた血統で、母母父にはサドラーズウェルズ系が内包されており、持続力も見込める血統です。比較的ノーザンダンサー系の内包率が高いためかなりタフな傾向が強く出ています。

瞬発力もありますがどちらかといえば持続力タイプなので、京都への適性も高いと考えられます。

種牡馬適正持続力スピードパワー総合評価
S

ソウルラッシュ

父:ルーラーシップ
母:エターナルブーケ(Dサンデー系×ストームバード系)

ルーラーシップ産駒は中距離以上を得意とした産駒が多く、京都芝1600mの複勝率は25%となっています。
母エターナルブーケは芝2000m前後で活躍した牝馬で目立った産駒は輩出していません。
父・母の傾向からマイル~2000m前後が適性です。

血統全体では、ルーラーシップ産駒×Dサンデー系、母母父ストームバード系と瞬発力、パワー能力が高く言わずもがなですが、マイラー向きの血統です。

持続力を活かしてまくりに近い競馬をする傾向が強いので、上位2頭と同じく適性は高そうです。

種牡馬適正持続力スピードパワー総合評価
S

筆者が選ぶ注目穴馬!

ウインマーベル

父:アイルハヴアナザー
母:コスモマーベラス(フジキセキ系×ニジンスキー系)

アイルハヴアナザー産駒は中距離を得意とした産駒が多く、京都1600mの複勝率は16%(出走数7頭)となっています。
母コスモマーベラスはマイル系の牝馬で目立った産駒は輩出していません。
父・母の傾向からマイル~2000m前後が適性距離だと考えられます。

血統全体では、ダート的なパワー・スピードを持ったアイルハヴアナザー産駒にスピード能力に長けた母父フジキセキ産駒と非常にマイルに向いた血統です。適性や過去出走を見ても持続力を活かしたレースが多くコースへの適性が非常に高いです。

種牡馬適正持続力スピードパワー総合評価
S

血統診断表

馬名種牡馬適正持続力スピードパワーコース適正総合評価
ジャンタルマンタルS
アスコリピチェーノS
ソウルラッシュS
ガイアフォースA
レーベンスティールB
チェルヴィニアS
オフトレイルB
ラヴァンダB
エルトンバローズA
マジックサンズA
ランスオブカオスB
ウインマーベルS
トウシンマカオB
ワイドラトゥールC
ニホンピロキーフB

11月17日時点オッズ上位15頭

枠順

馬番馬名騎手買い目
11トウシンマカオ団野 大成
12シャンパンカラー坂井 瑠星
23ウォーターリヒト高杉 吏麒
24マジックサンズ武 豊
35アスコリピチェーノC.ルメール
36ガイアフォース横山 武史
47チェルヴィニアT.マーカンド
48カンチェンジュンガ藤岡 佑介
59エルトンバローズ西村 淳也
510ラヴァンダ岩田 望来
611オフトレイル菅原 明良
612ウインマーベル松山 弘平
713ロングラン岩田 康誠
714レーベンスティールD.レーン
715ジャンタルマンタル川田 将雅
816ドックランズM.ザーラ
817ソウルラッシュC.デムーロ
818ワイドラトゥール北村 友一

買い目

前日・当日ともに天候は曇りであるため良馬場で予想します。
マイルチャンピオンSでは、過去10年でスローペースが多いレースですが、京都競馬場改修後はミドルペースの展開になっています。
今回のレースでは明確な逃げ馬がおらず、後方脚質が多いこともありスローペース~ミドルペースで予想します。
京都1600mでの枠の有利不利は基本的にはありませんが、マイルチャンピオンシップに限ると7枠、8枠の戦績が良いです。

本命◎ ジャンタルマンタル

本命はジャンタルマンタルです。
血統評価も高くスピード・パワー・持続力でメンバーでも上位です。
前走富士ステークスは東京のスローペースで押切で2着でした。
1着とは半馬身差でしたが斤量差2キロを考えるとそれほど気にしなくてもよさそうです。
メンバー的にもジャンタルマンタル自身がペースを決めれる競馬をできるため、有利な展開を作れそうです。
枠は7枠15番と動きやすい枠になったので高評価です。

対抗〇 レーベンスティール

対抗はレーベンスティールです。
血統評価は瞬発力タイプで適性としてはそこそこといった印象です。
前走毎日王冠では東京スローペースで4コーナー3番手で上がり2位とかなり良い内容でした。
先行・差しのどちらの脚質でも競馬ができるため、ペース次第で脚質をコントロールできる点も強いです。
枠は7枠14番と先行・差しともにやりたい競馬ができそうなので高評価としました。

 

単穴▲ マジックサンズ

単穴はマジックサンズです。
血統評価は瞬発力・パワーがあり、適性的にはそこそこです。
前走富士ステークスでは10着でしたが、出遅れ+内枠と進路がなく脚を使えなかったレースでした。
今回も2枠4番と内枠ですが、京都競馬場は東京競馬場に比べて最終直線で内側が空くため末脚を活かせる展開になりそうです。