【天皇賞秋2025予想】血統でわかる“真の適性”と注目馬

2025年10月31日

秋のGⅠシリーズ、その幕開けを飾るのが天皇賞(秋)。
中距離王への第一歩――ここで結果を残せるかが、その後の秋を左右します。
東京芝2000mという総合力勝負の舞台を“血”の視点から読み解き、この秋を制する可能性を秘めた馬を紹介します。

コース解説

コース解説と過去10年データの血統分析はこちらから

【東京競馬場芝2000m】過去10年血統から読み解く!コース解説

東京競馬場芝2000mを血統の観点から考察!コースの特徴と過去10年の血統データから適性の高い血統を解説!

コース解説

スタートは1コーナー奥のポケットからになります。
2コーナーまでの距離が約130 mほどと短く、スタート直後にポジション争いが激しくなりやすいです。
このため、外枠になった馬は2コーナーまでの距離ロス・外回りでの位置取り苦戦のリスクが高まります。
特に多頭数では外枠の不利が顕著です。

スタート直後のコーナーを過ぎ、向正面に入ると比較的長い直線が続き、その途中で緩やかな上り坂が設置されています。
この上りで脚を使い過ぎると後半に響くため、折り合いやペース配分が重要になります。

上りをクリアした後、3コーナーから4コーナーにかけては緩やかな下り基調になり、ここでスピードを乗せて直線へ向かう展開になりやすいです。

最終直線はゴールまで残り約525.9 mの長い直線になります。
入り口付近に高低差約2.0 mの上り坂があり、坂を登り切った後も300 m程度の平坦な直線が続きます。
ここで求められるのは、坂をクリアする持久力と、登り切ってからスピードを維持・加速できる瞬発力。「坂で止まらない脚」と「上がりの速さ」が勝敗を分けるポイントです。

評価基準

評価基準高評価基準理由
種牡馬適正中距離スタミナは求められない
能力1瞬発力最終直線で瞬発力勝負になるレース
能力2スピード能力総合力の中でもスピード能力が活かしやすい
能力3パワー総合力の高い馬が好走

天皇賞・秋は、数あるGⅠの中でも“真の中距離王”を決める舞台として知られています。ゆえに血統面では、2000m前後で安定して結果を残す中距離王道種牡馬の系統が高い適性を示す傾向があります。
東京芝2000mというコースは、一見スピード寄りに見えますが、実際には瞬発力・スピード・パワーの三拍子が揃わなければ勝ち切れません。直線の長さによって速い上がりが求められる一方で、道中のペースが速くなりやすく、持続力と底力も問われるタフな舞台。
つまりこのレースでは、切れ味だけでなく“トップスピードを長く維持できる血統”や“直線でしぶとく伸びるパワー型の血統”が浮上しやすく、まさに総合的な能力を証明するレースといえます。

人気馬血統診断

マスカレードボール

父:ドゥラメンテ
母:マスクオフ(ディープインパクト系×リファール系)

ドゥラメンテ産駒は中距離以上を得意とした産駒が多く、東京2000mの複勝率は25%となっています。
母マスクオフはローズS(GⅡ)を勝利したマスクドディーヴァを輩出しており、牝系としても優秀な牝系です。
父・母の傾向からかなり王道血統に近く、東京2000mへの適性は高そうです。

血統全体では、ドゥラメンテ産駒×母父ディープインパクト系×母母父リファール系と非常に瞬発力が高い血統です。
持続力については、ドゥラメンテ産駒内にトニービンを内包しており、ある程度の持続力が見込めます。
やや非力に見えるので、馬場は渋らない方がよさそうです。

種牡馬適正瞬発力持続力パワーコース適正総合評価
A

ミュージアムマイル

父:リオンディーズ
母:ミュージアムヒル(ハーツクライ系×ヴァイスリージェント系)

リオンディーズ産駒は長距離を得意とした産駒が多く、東京2000mの複勝率は15%となっています。
母ミュージアムヒルは芝マイル系の牝馬で目立った産駒は輩出していません。
父・母の傾向から2000m前後が適性距離だと考えられます。

血統全体では、リオンディーズ産駒×父母ハーツクライ系と瞬発力とパワー能力が高い血統です。
また、母母父にはヴァイスリージェント系が内包されるため、持続力も見込めます。
全体的にオールラウンダーといった印象のあるバランスの取れた血統ですが、天皇賞秋はかなりタフなレースになるので、スタミナ面がやや心配です。

種牡馬適正瞬発力持続力パワーコース適正総合評価
B

メイショウタバル

父:ゴールドシップ
母:メイショウツバクロ(ヴァイスリージェント系×Tサンデー系)

ゴールドシップ産駒は長距離を得意とした産駒が多く、東京2000mの複勝率は25%となっています。
母メイショウツバクロはダートマイル系の馬で目立った産駒は輩出していません。
父・母の傾向から2000m前後が適性なので、距離の問題はありません。

血統全体では、ゴールドシップ産駒、母父ヴァイスリージェント系とスタミナ・パワー・持続力に秀でた血統です。
瞬発力はないので、逃げになりますがメンバー的に単騎逃げが濃厚なので、メイショウタバルのレースができる点でコース適正は高いと考えられます。

種牡馬適正瞬発力持続力パワーコース適正総合評価
A

筆者が選ぶ注目穴馬!!

ロードデルレイ

父:ロードカナロア
母:デルフィーノ(Tサンデー系×ヴァイスリージェント系)

ロードカナロア産駒は短距離~中距離で活躍する馬が多く、東京2000mの複勝率は34%となっています。
母デルフィーノは芝2000m前後で活躍した馬で目立った産駒は輩出していません。
父・母の傾向から2000m前後が適性であるため、距離は問題ありません。

血統全体では、ロードカナロア産駒、母母父ヴァイスリージェント系、ヘイロー 4×5と非常にパワーのある血統で母父ハーツクライであるためかなりの瞬発力を持った血統です。またスピード能力・持続力についても高いです。

種牡馬適正瞬発力持続力パワーコース適正総合評価
S

血統診断表

馬名種牡馬適正瞬発力持続力パワーコース適正総合評価
マスカレードボールA
ミュージアムマイルB
メイショウタバルA
シランケドA
タスティエーラS
クイーンズウォークA
ロードデルレイS
ホウオウビスケッツA
ブレイディヴェークB
アーバンシックA
ジャスティンパレスA
セイウンハーデスB
ソールオリエンスC
エコロヴァルツA
コスモキュランダC

10月27日時点オッズ上位15頭

枠順

馬番馬名騎手
11コスモキュランダ津村 明秀
22アーバンシックA.プーシャン
33ジャスティンパレス団野 大成
34ソールオリエンス丹内 祐次
45タスティエーラD.レーン
46ブレイディヴェーグ戸崎 圭太
57マスカレードボールC.ルメール
58ホウオウビスケッツ岩田 康誠
69ミュージアムマイルC.デムーロ
610エコロヴァルツ三浦 皇成
711シランケド横山 武史
712セイウンハーデス菅原 明良
813メイショウタバル武 豊
814クイーンズウォーク川田 将雅

買い目

前日の天候は雨ですが、当日が晴れであるため良馬場で予想します。
東京2000mではスローペースかつ瞬発力勝負になりやすいコースですが、メイショウタバルの単騎逃げの展開が予想されるのでスローペース~ミドルペースで予想しています。
天皇賞・秋では1、4、5枠の戦績が良く、8枠の戦績がかなり悪くなっています。

本命◎タスティエーラ

本命はタスティエーラです。
血統評価はかなり高評価で、適性が高く、脚質的に先団後ろもしくは中団前目につけれるためスローペース~ミドルペースではかなり力を発揮しやすい競馬ができそうです。
前走は海外であるため、昨年の天皇賞秋を回顧するとタフな展開の中しぶとい足で前方に残り続け、最後ドウデュースに交わされましたがかなり高評価なレースでした。
枠も4枠5番とかなりいい枠に入ったので、いい競馬ができると思います。

対抗〇 マスカレードボール

対抗はマスカレードボールです。
血統的にはややパワー面が劣る印象ですが、当日良馬場であると考えると瞬発力と持続力を十分力を発揮できるレースだと考えられます。
前走は東京優駿2着でクロワデュノールに追いつくことはできませんでしたが、かなりいい末脚を持っているタイプで切れ勝負になりやすい東京競馬場はかなり相性が良いです。
スローペースでも切れ勝負ができ、ミドルペースでも瞬発力を活かせる点を評価しました。
枠も5枠7番とかなりいい枠に入ったので、いい競馬ができると思います。

単穴▲ ホウオウビスケッツ

単穴はホウオウビスケッツです。
血統的にはしぶとい足を活かした逃げ・溜め逃げが得意な血統で今までのレースもしぶとい足を活かしたレースが多い馬です。
前走は毎日王冠2着でスローペースでホウオウビスケッツペースの中最後レーベンスティールに交わされましたがメンバー的にも強い競馬をしたため高評価としました。
スローペースに強い馬で、ミドルペースでもしぶとく残りやすい馬なので単穴としました。
枠は5枠8番とかなり前に出やすい位置なので高評価としました。

連下△ メイショウタバル

連下はメイショウタバルです。
血統的には高評価でメイショウタバルの単騎逃げになるため、いいパフォーマンスが発揮しやすいレースだと考えらます。
前走は宝塚記念1着で凄まじいペースで逃げ切り勝ちをしたため、高評価です。
ペースを作れる馬+武豊騎手と間違いなくこの馬がペースを握るでしょう。
しかし、重馬場適性が非常に高い馬で良馬場になるとペースが上がりすぎる傾向もあるので、注意が必要です。
枠も8枠13番と先頭をとるのにかなり脚を使うため、そこをマイナス評価として連下としました。