【初心者でも産駒・血統から分かる】優駿牝馬(オークス)

2024年5月18日

東京・芝2400メートル

スタート地点はホームストレッチの半ば。スタンド前を通過しながら先行争いが繰り広げられる。1コーナーまでの距離は約350メートル。バックストレッチの中盤に上り坂があり、ここでペースが緩んで馬群が固まることが多い。3コーナーにかけては緩やかな下り。直線に入るとすぐ160メートルで2メートル上るタフな坂が待ち構える。上り切ってから残り300メートルはほぼ平坦。最後の直線(525.9メートル)では、前半の坂でスタミナを振り絞ってから、平坦な後半部分でキレ味を競う。距離のロスを避けるためには内めを動ける器用さも必要で、競走馬として多様な能力が要求される。チャンピオンを決めるのにふさわしいコースだ。

引用:JRA
  • ば抜けた能力よりも総合的にバランスの良い馬が勝つ傾向にある。
  • 例年ペースはローペースからミドルペースになっており、差し脚質が勝率・連帯率・複勝率がトップ。
  • 先行脚質は勝率が過去20年で1.4%と注意が必要
  • 前走桜花賞4着以内の勝率・複勝率が高い。

以上を踏まえて血統・産駒からツギクルバケンを予想していく。

出馬表

馬名性齢斤量騎手脚質
ステレンボッシュ牝355戸崎差し
スウィープフィート牝355武豊追込
クイーンズウォーク牝355川田差し
ライトバック牝355坂井先行・差し
タガノエルピーダ牝355Mデム先行
チェルヴィニア牝355C.ルメール先行
アドマイヤベル牝355横山武先行
ミアネーロ牝355津村差し
コガネノソラ牝355石川先行
ラヴァンダ牝355岩田望先行・差し
サフィラ牝355松山先行・差し
エセルフリーダ牝355武藤先行
ホーエリート牝355先行
ランスオブクイーン牝355横山和先行
ショウナンマヌエラ牝355岩田康逃げ
ヴィントシュティレ牝355北村
サンセットビュー牝355三浦差し
パレハ牝355田辺逃げ

産駒・血統情報

ステレンボッシュ

父母父:エピファネイア
母:ブルークランズ(ルーラーシップ)
クロスSunday Silence 18.75% (中距離・スピード)
主な勝鞍阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ) 2着
桜花賞(GⅠ) 1着
騎手戸崎圭太(初騎乗)

エピファネイア産駒

  • 2400m (勝率14.3%)
  • 東京・芝(勝率11.3%)
  • GⅠ(勝率11.3%)
  • 重馬場(勝率4.4%)
  • 18頭立て(勝率6.4%)

2024年の桜花賞1着の最有力馬。

Sunday Silence 18.75%のエピファネイア産駒は相性がかなり良いことで知られており、エフフォーリアやデアリングタクトなど過去に活躍した馬もこの血統であった。

産駒的にも今回のレースにあっており、前に出る力・粘り・末脚とバランス良く強い印象がある。

鞍上は戸崎圭太騎手で初騎乗ではあるが、東京芝・中距離での勝率は15%を超えており、エピファネイア産駒での騎乗では勝率21%と非常に高い勝率を残している。

バランスが良い反面、窮地を打開する力があるわけではないので、出遅れや前がふさがるなどのレース展開での不利を背負うと厳しいレースになる。

スイープフィート

父母父:スワーヴリチャード
母:ビジョートウショウ
クロスSunday Silence 18.75% (中距離・スピード)
Lyphard 6.25% (末脚)
主な勝鞍チューリップ賞(GⅡ) 1着
桜花賞(GⅠ) 4着
騎手武豊

スワーヴリチャード産駒

2023年からよく見られるようになった新しい産駒でホープフルS1着のレガレイラが代表馬である。新しい産駒のためデータ不足。

Lyphardのクロスを活かした驚異的な末脚が特徴。

また、ハイペース展開であっても差し切れる点からスタミナ面においても高評価

鞍上は武豊騎手でベテラン+3回目の騎乗ということで問題なく力を発揮してくれるだろう。

18頭立てと頭数が多いレースであるため、最終直線のどの段階で末脚を出せるかがカギになる。

クイーンズウォーク

父母父:キズナ
母:ウェイヴェルアベニュー
クロスMr.Prospector 6.25% (スピード)
主な勝鞍デイリー杯クイーンC(GⅢ) 1着
桜花賞(GⅠ) 8着
騎手川田将雅

キズナ産駒

  • 2400m (複勝率38.9%)
  • 良馬場(勝率10.4%)
  • 芝GⅠ(勝率5.1%)
  • 馬体大(-)

桜花賞では8着と振るわなかったものの、新馬戦から3レース上がり33秒台と末脚に長けた馬。

キズナ産駒はGⅠでの勝率は高くないものの複勝率が非常に高く、馬券圏内に絡む可能性は高いと考えられる。

ただ、オークスの傾向では500kg以上の馬の勝利はなく、産駒的にも1着は厳しい模様。

鞍上は川田将雅騎手でしっかりと実力を発揮できるので、好走に期待したい。

ライトバック

父母父:キズナ
母:インザスポットライト
クロスNorthan Dancer 9.38% (スタミナ)
主な勝鞍アルテミスS(GⅢ) 4着
桜花賞(GⅠ) 3着
騎手坂井瑠星

キズナ産駒

  • 2400m (複勝率38.9%)
  • 良馬場(勝率10.4%)
  • 芝GⅠ(勝率5.1%)

過去レースでの重賞勝利はないものの桜花賞3着で上がり32.8秒と素晴らしい末脚を持っている。

キズナ産駒であり、馬券圏内に絡む可能性は高いと考えられる。

クロスはNorthan Dancerと2400m初出走ではスタミナを補えている点で評価したい。

鞍上は坂井瑠星手でしっかりと実力を発揮できるので、好走に期待したい。

タガノエルピーダ

父母父:キズナ
母:タガノレヴェントン
クロスNureyev 9.38% (スタミナ>>スピード)
Northan Dancer 6.25% (スタミナ)
主な勝鞍忘れな草賞(L) 1着
チューリップ賞(GⅡ)4着
朝日フューチュリティ(GⅠ) 3着
騎手M.デムーロ(初騎乗)

キズナ産駒

  • 2400m (複勝率38.9%)
  • 良馬場(勝率10.4%)
  • 馬体小(-)
  • 芝GⅠ(勝率5.1%)

どんなレースでも前目での競馬ができており、力強い粘りを見せる馬。

キズナ産駒であり、馬券圏内に絡む可能性は高いと考えられる。

また、クロス的にもスタミナを補えている点で評価できる。

しかし、オークスでは後方脚質が圧倒的に有利であるため、後続の猛追を耐えしのげるかが重要になる。

チェルヴィニア

父母父:ハービンジャー
母:チェッキーノ
クロスNorthan Dancer 6.25% (スタミナ)
主な勝鞍アルテミスS(GⅢ) 1着
桜花賞(GⅠ) 13着
騎手C.ルメール

ハービンジャー産駒

  • 2400m (勝率14.3%)
  • 東京・芝(勝率11.3%)
  • 重馬場(勝率13.9%)
  • 18頭立て(勝率5.4%)

アルテミスSで狭いところから約二馬身離して勝利した馬。前走は桜花賞13着と振るわなかったが鞍上が3戦連帯率100%のC.ルメール騎手と期待できる。

クロスではスタミナを補えている点で高評価。

産駒では特に目立ったマイナスもなく好走が期待される。

戦績的には先行での出走が多いが上がり33秒台を出せる馬なのでどのような走りになるか注目だ。

アドマイヤベル

父母父:スワーヴリチャード
母:ベルアリュール
クロスRiverman 6.25% (長い末脚)
主な勝鞍サンスポフローラ(GⅡ) 1着
騎手横山武志

スワーヴリチャード産駒

新しい産駒のためデータ不足。

Rivermanは親が同じ馬であることからRiverman=Mill Reefと解釈されている。Mill Reefはオークス向きのクロスで去年1着リバティアイランドや一昨年1着スターズオンアースなどが内包しており今回のレースでは注目のクロスである。

また、2000mでも十分に走れており、スタミナも問題ないと言える。

ミアネーロ

父母父:ドゥラメンテ
母:ミスエーニョ
クロスMr.Prospector 12.5% (スピード)
主な勝鞍フラワーC(GⅢ) 1着
騎手津村明秀

ドゥラメンテ産駒

  • 2400m (勝率15.9%)
  • 東京・芝(勝率12.1%)
  • GⅠ(勝率19.4%)
  • 18頭立て(勝率7.5%)

フラワーC1着の実力馬。

産駒では2400m, GⅠの項目で高い勝率を出しており、クロスではMr.Prospector 12.5%とスピードに期待できる。

総合的に評価すると少しスタミナ面で足りないように思える。

先週ヴィクトリアマイルで劇的な勝利を収めた津村明秀騎手がどの様な騎乗をするか注目だ。

コガネノソラ

父母父:ゴールドシップ
母:マイネルヒル
クロスHalo 9.38% (機動力)
主な勝鞍スイートピーS(L)1着
騎手石川裕紀

ゴールドシップ産駒

  • 馬体小(-)
  • 2400m (勝率6.3%)
  • 東京・芝(勝率5.0%)
  • GⅠ(勝率3.0%)

スイートピーS1着の実力馬。

クロス・産駒ともに今回のレースは厳しい模様。

ゴールドシップ産駒は長い末脚を活かせる産駒で2021年にユーバレーベンが1着を取った点で評価できる。

ラヴァンダ

父母父:シルバーステート
母:ゴッドパイレーツ
クロスRoberto 9.38%(パワー)
Hail to Reason 6.25% (スピード、パワー)
Lyphard 6.25% (末脚)
Danzig 6.25% (スピード)
主な勝鞍サンスポフローラ(GⅡ) 2
騎手岩田望来

シルバーステート産駒

  • 18頭立て(勝率4.9%)
  • 2400m (勝率3.7%)
  • 東京・芝(勝率5.3%)
  • GⅠ(勝率0%)

クロス・産駒ともに今回のレースは厳しい模様。

サフィラ

父母父:ハーツクライ
母:サロミナ
クロスNorthan Dancer 6.25% (スタミナ)
主な勝鞍アルテミスS(GⅢ) 2着
騎手松山弘平

ハーツクライ産駒

  • 左回り(勝率9.2%)
  • 2400m (勝率10.1%)
  • 東京・芝(勝率10.1%)
  • 18頭立て(勝率5.9%)
  • GⅠ(勝率5.1%)

上がり33秒台を出せる人気馬。直近のレースで人気に応えることができず人気薄。

クロスではスタミナを補えている点で高評価。

産駒では東京・芝・左・2400mと適性を示している。

しかし、他出走馬に勝てていない点はマイナス評価である。

エセルフリーダ

父母父:キタサンブラック
母:デルマオギン
クロスSunday Silence18.75%(中距離・スピード)
Lyphard 6.25% (末脚)
Northan Taste 6.25% (粘り・スピード)
主な勝鞍
騎手武藤雅

キタサンブラック産駒

  • 左回り(勝率13.9%)
  • 東京・芝(勝率18.0%)
  • 稍重(勝率15.8%)
  • GⅠ(勝率21.4%※)
  • 2400m (勝率8.3%※)

※データ少

重賞に出走しておらず、強さが未知の馬。

クロス・産駒的には少し距離が長い気もするが今回のレースに適性を示している。

上りは35秒台とそれほど早くはないが、馬券圏内に入る実力はあると考えれる。

ホーエリート

父母父:ルーラーシップ
母:ゴールデンハープ
クロスNorthan Taste 9.38% (粘り・スピード)
主な勝鞍フラワーC(GⅢ) 2着
騎手原優介

ルーラーシップ産駒

  • 2400m (勝率9.3%)
  • 東京・芝(勝率9.0%)
  • 18頭立て(勝率5.9%)
  • GⅠ(勝率2.1%)

クロス・産駒ともに今回のレースは厳しい模様。

ランスオブクイーン

父母父:タリスマリック
母:マイプラーナ
クロスNorthan Dancer 9.38% (スタミナ)
Halo 9.38%(スピード、機動力)
Raise a Native 6.25%(スピード)
主な勝鞍
騎手横山和生(初騎乗)

タリスマリック産駒

新しい産駒のためデータ不足。

2000mでの勝利やNorthan Dancerのクロスからスタミナは十分にある。

しかし、先行脚質である点や初騎乗など不安要素が多い。

ショウナンマヌエラ

父母父:ジャスタウェイ
母:ダイアゴナルクロス
クロスSunday Silence18.75%(中距離・スピード)
Hail to Reason 6.25% (スピード、パワー)
主な勝鞍
騎手岩田康誠

ジャスタウェイ産駒

  • 2400m (勝率11.3%)
  • 18頭立て(勝率5.6%)
  • GⅠ(勝率2.4%)
  • 東京・芝(勝率7.7%)

今回のレースの逃げ馬。

スタミナを補完する情報がなく勝算はかなり低いが、後続が牽制しあえば可能性がある馬。

ヴィントシュティレ

父母父:モーリス
母:ピュアプリーゼ
クロスSadlers wells 9.38% (スタミナ)
Northan Dancer 6.25% (スタミナ)
主な勝鞍
騎手北村宏司

モーリス産駒

  • 2400m (勝率15.4%)
  • 東京・芝(勝率13.5%)
  • 460kg↓(-)
  • GⅠ(勝率6.4%)

重賞に出走しておらず、実力が未知な馬。

産駒・クロス的には問題なさそうではあるが、目立って強い点がない。

サンセットビュー

父母父:ドゥラメンテ
母:ゴーイントゥザウィンドウ
クロスMr.Prospector 12.5% (スピード)
主な勝鞍
騎手三浦皇成

ドゥラメンテ産駒

  • 2400m (勝率15.9%)
  • 東京・芝(勝率12.1%)
  • GⅠ(勝率19.4%)
  • 18頭立て(勝率7.5%)

産駒では2400m, GⅠの項目で高い勝率を出しており、クロスではMr.Prospector 12.5%とスピードに期待できる。

総合的に評価すると少しスタミナ面で足りないように思える。

パレハ

父母父:サトノクラウン
母:アルマミーア
クロスNorthan Dancer 6.25% (スタミナ)
主な勝鞍
騎手田辺裕信

サトノクラウン産駒

  • 東京・芝(勝率10.3%)
  • 18頭立て(勝率3.8%)

今回の逃げ馬。

スタミナは足りそうではあるが、逃げ切れる力はないと考えれる。

買い目

◎チェルヴィニア

桜花賞は13着ではあるが、クロスでスタミナを補完できており2400mでも末脚に期待できる。

◎ライトバック

桜花賞3着であり、クロスでスタミナを補完できている。また、今回のレースで最も上りが早い点も高評価。

〇ステレンボッシュ

間違いなく実力馬であり1番人気であるが、クロスの物足りなさや初騎乗などから1ランクマイナス評価。

〇アドマイヤベル

唯一Rivermanのクロスを持つ馬でオークスでの強さに期待ができる。

△スイープフィート

血統や戦績からはもう少し上の評価をしたい馬ではあるが、3歳で8戦目とかなり出走しており成長余力があるかがマイナス評価。

穴エセルフリーダ

少し距離が長い点は気になるが、血統的にはかなりの力を持っている馬である。初重賞ではあるが警戒したい馬である。

あくまで産駒・血統からの観点なのでパドックや調教を見てツギクルバケンを予想しましょう!

Race

Posted by dooto0731