【有馬記念 2025予想】血統でわかる“真の適性”と注目馬

2025年12月26日

一年を締めくくるグランプリ・有馬記念は、世代や実績を超えて頂点を争う日本競馬の総決算。中山芝2500mという特殊な舞台は、コーナー6回の立ち回り、起伏の激しさ、そして最後に待ち受ける急坂と、純粋な能力だけでは押し切れない厳しさを備えています。

求められるのは瞬発力以上に、持続力とパワー、そして厳しい流れでも踏ん張れる血統的な底力。内回り特有のコース形態が、血統適性とレースセンスの差をはっきりと映し出します。ファン投票で選ばれた精鋭たちが集う舞台で“最も強い馬”が勝つ――それが有馬記念です。

コース解説

コース解説と過去10年データの血統分析はこちらから

【中山競馬場 芝2500m】過去10年血統から読み解く!コース解説

中山競馬場芝2500mを血統の観点から考察!コースの特徴と過去10年の血統データから適性の高い血統を解説!

コース解説

中山芝2500mは、JRA屈指のタフな長距離コースで、重賞の代表格・有馬記念の舞台としても知られています。全体が内回りコースで行われ、直線距離は約310mと全国的にも短め。さらにゴール前には急坂が控えており、持久力と底力が強く問われる設定です。JRA+1

スタート地点は外回りの3コーナー手前。発走後すぐに約192mの緩い下り坂となり、続けて正面スタンド前の急坂を上る区間へ入ります。ここは序盤ながら消耗が生まれやすく、前半からリズム良く走れる馬が優位です。sugo.jra-van.jp

1〜2コーナーは比較的距離が短く、カーブを処理しつつ向正面へ。向正面は一旦フラットですが、ペースが落ち着きにくいのが中山の特徴です。コーナーが多いためロスなく立ち回る必要があり、器用さと位置取りの巧さが影響しやすい区間でもあります。JRA

3〜4コーナーは緩い下り坂が続きます。 ここでペースは再び上がりやすく、好位〜中団の馬が徐々に外へ持ち出して動き始めるポイントです。内回りでの小回り戦になるため、ここで外に広がると距離ロスが生じやすく、コーナーでの位置取りが勝敗に直結します。sugo.jra-van.jp

最後の直線は短く、残り200m過ぎから急坂が立ちはだかります。 2500mという距離自体が長く、コーナー処理と坂越えを連続でこなしてきた後だけに、ここで踏ん張れるかどうかが最大の鍵になります。瞬間的な切れ味よりも、ラストまで脚を使えるパワーと持続力が重視される舞台です。

評価基準

評価基準高評価基準理由
種牡馬適正長距離中距離馬産駒の戦績が良い
能力1持続力最終直線が短く、ロングスパート向きなコース
能力2パワー全体的に起伏が多く、パワーが必要
能力3スタミナ長距離+起伏が多いコースでスタミナを重要視

有馬記念(中山芝2500m)は、国内でも屈指の厳しさを誇る舞台です。
内回りコースによるコーナーの多さ、短い直線、そしてゴール前の急坂。
さらに2500mという距離が加わることで、総合的な持久性能が強く問われるレースとなります。

そのため本記事では、瞬発力や末脚の鋭さではなく、「持続力」「パワー」「スタミナ」の3点を重視して血統評価を行います。

まず重視するのが持続力です。有馬記念は向正面後半から3〜4コーナーにかけてペースが上がりやすく、一度動いたら長く脚を使い続ける展開になりがちです。早めに動いても止まらない、スピードを維持できる血統背景を高く評価します。

次に重要となるのがパワーです。2500mを走り切った後に待つ中山の急坂は、スタミナだけでは乗り切れず、消耗状態からもう一段踏ん張れる力が求められます。体力・体幹の強さを伝えやすい、底力型の血統はこの舞台で信頼できます。

そして3つ目がスタミナです。有馬記念は距離適性が結果に直結しやすく、中距離型が勢いだけで押し切るのは難しいレースです。
長距離への対応力、ペースが緩まない流れでも最後まで走り切れる持久力の裏付けを持つ血統かどうかを重視します。

人気馬血統診断

レガレイラ

父:スワーヴリチャード
母:ロカ(ハービンジャー〈ダンチヒ系〉×サンデーサイレンス系)

レガレイラは、父スワーヴリチャードに母父ハービンジャー、さらにサンデーサイレンス系を内包する配合で、トップスピードと瞬発力を備えながらも、持続力とパワーを兼ね備えた完成度の高い血統構成です。
本質的には瞬発力型ですが、単なる切れ味勝負にとどまらず、厳しい流れの中でも脚を使い続けられる点が大きな強みと言えます。

父スワーヴリチャード産駒は、瞬発力と持続力を高いレベルで両立するタイプが多く、早めに動いても止まらない競馬ができるのが特徴です。有馬記念の舞台となる中山芝2500mは、向正面後半からペースが上がりやすく、長く脚を使える血統が有利な条件であり、本馬の資質とは非常に噛み合います。

母系に目を向けると、ハービンジャー由来のスタミナとタフさが色濃く、そこにサンデーサイレンス系の柔らかさと反応の良さが加わっています。この組み合わせにより、中山名物の急坂でも踏ん張れるパワーが補完されている点は高く評価できます。

実際にエリザベス女王杯や昨年の有馬記念を制している点からも、距離への不安はなく、長距離戦で父の持続力資質が強く出ている印象です。アンブライドルズソング系を思わせるスピードとパワーの持続力は、中山内回りの消耗戦でこそ真価を発揮するタイプと言えるでしょう。

完成度の面でも、すでに古馬GⅠを勝ち切っている実績が示す通り、精神面・フィジカル面ともに高いレベルで安定しています。
ペースや展開に左右されにくく、有馬記念のような総合力勝負では血統的にも非常に信頼できる存在です。

種牡馬適正持続力パワースタミナ総合評価
S

ダノンデサイル

父:エピファネイア
母:トップデザイル(コングラッツ〈シアトルスルー系〉×ストームバード系)

ダノンデサイルは、父エピファネイアに母系シアトルスルー系×ストームバード系を持つ配合で、
スタミナとパワー、持続力を前面に押し出した長距離向きの血統構成です。
瞬発力で切れ込むタイプではなく、消耗戦を粘り切る競馬で強さを発揮するタイプと言えます。

父エピファネイア産駒は、総じて中距離以上での持続戦に強く、早めに脚を使ってもバテにくい傾向があります。
特に古馬になってから完成度が高まる馬が多く、充実期に入った現在は血統的にもピークに近い状態と見て良さそうです。
有馬記念の舞台である中山芝2500mは、スタミナと底力が問われる条件であり、本馬の資質と合致します。

母系に目を向けると、シアトルスルー系×ストームバード系という組み合わせで、
ダート的な体力とパワー、持続力を色濃く伝える血統です。
この母系構成により、長距離戦でもバランスを崩しにくく、中山の急坂を含むタフなコースでも踏ん張れる下地があります。

前走は展開が向かなかった印象が強く、能力そのものを否定する内容ではありません。
瞬発力勝負になると分が悪いものの、早めに流れが厳しくなる有馬記念の消耗戦では浮上の余地は十分で、
血統的には一発があっても不思議ではない存在です。

種牡馬適正持続力パワースタミナ総合評価
S

ミュージアムマイル

父:リオンディーズ
母:ミュージアムヒル(ハーツクライ〈サンデーサイレンス系〉×ヴァイスリージェント系)

ミュージアムマイルは、父リオンディーズに母父ハーツクライ、さらにヴァイスリージェント系を内包する配合で、瞬発力と持続力の中間に位置する長い末脚型の血統構成です。
切れ味一辺倒ではなく、一定のスピードを保ったまま脚を伸ばす競馬が合うタイプと言えます。

父リオンディーズ産駒は、テーオーロイヤルを除くと2000m前後での実績が目立つ種牡馬で、本馬も血統的には2500mはやや長い距離という印象を受けます。実際に東京2400mの日本ダービーでは6着、東京2000mの天皇賞(秋)では2着と、中距離で最もパフォーマンスを発揮している点は明確です。

母系に目を向けると、ハーツクライ由来の持続力と、母母父ヴァイスリージェント系による2000m前後向きのスピード持続力が特徴で、長距離向きのスタミナというよりは、中距離型の底力が強く出ています。このため、有馬記念では距離適性が一つの鍵になりそうです。

一方で、瞬発力型と押し切り型の中間に位置する脚質から、極端なロングスパート戦にならず、中盤でペースが緩む流れであれば対応可能です。展開次第では能力でどこまでカバーできるかが問われる一頭と言えるでしょう。

種牡馬適正持続力パワースタミナ総合評価
C

メイショウタバル

父:ゴールドシップ
母:メイショウツバクロ(フレンチデピュティ〈ヴァイスリージェント系〉×サンデーサイレンス系)

メイショウタバルは、父ゴールドシップに母父ヴァイスリージェント系を持つ配合で、持続力に大きく振り切ったスタミナ型の血統構成です。瞬発力はほとんど期待できず、道中から一定のラップを刻み続ける競馬が合うタイプと言えます。

父ゴールドシップ産駒は、総じてタフな流れや時計のかかる馬場に強い持続型が多く、消耗戦になればなるほどパフォーマンスを上げてくる傾向があります。一方で、切れ味勝負になると分が悪く、展開と馬場への依存度は高めです。

母系に目を向けると、フレンチデピュティを通じたヴァイスリージェント系の影響が強く、血統的には2000m前後での持続力勝負が本来の守備範囲と見ます。この点から、有馬記念の2500mはやや距離が長い印象は否めません。

ただし、重馬場や荒れた馬場になり、時計がかかる消耗戦になれば血統的な強みが活きる余地はあります。
馬場と展開が極端に噛み合った場合に限り、上位食い込みの可能性が残る一頭と言えるでしょう。

種牡馬適正持続力パワースタミナ総合評価
B

ヘデントール

父:ルーラーシップ
母:コルコバード(ステイゴールド〈サンデーサイレンス系〉×フォーティナイナー系)

ヘデントールは、父ルーラーシップに母父ステイゴールド、さらにフォーティナイナー系を内包する配合で、スタミナと持続力に大きく寄った長距離型の血統構成です。3000m以上を主戦場としてきた点からも、血統背景と実績は一致しています。

父ルーラーシップ産駒は、一定のスピードを長く保つ競馬を得意とするタイプが多く、母系のステイゴールド由来の粘り強さが加わることで、厳しいペースでもバテにくい持続力が強調されています。有馬記念のように中盤から消耗が進むレースでは、この資質は大きな武器になります。

また、母母父フォーティナイナー系の影響により、パワーと体幹の強さが補完されている点も見逃せません。
長距離戦でありがちなスタミナ切れだけでなく、中山の急坂でも脚色を落としにくい血統構成と言えるでしょう。

一方で、後半がスローに近い流れになり、瞬発力を問われる展開になると分は悪い印象です。
ミドル~ハイペースで流れ、早めに持続力勝負へ持ち込めるかどうかが鍵になります。

種牡馬適正持続力パワースタミナ総合評価
S

筆者が選ぶ注目穴馬!

サンライズアース

父:レイデオロ
母:シャドランジュ(マンハッタンカフェ〈サンデーサイレンス系〉×ヌレイエフ系)

サンライズアースは、父レイデオロに母父マンハッタンカフェ、さらにヌレイエフ系を内包する配合で、スタミナとパワーを軸にした王道の長距離血統です。レイデオロ産駒らしく、スピード一辺倒ではなく、距離が延びて良さが出るタイプと言えます。

母シャドランジュの牝系には、有馬記念で3着を2度記録したシュバルグランがおり、有馬記念との血統的な親和性は非常に高い牝系背景です。マンハッタンカフェ由来の持久力に、ヌレイエフ系の底力が加わることで、タフな条件でも脚色が大きく鈍りにくい構成となっています。

阪神大賞典1着、天皇賞(春)4着という実績が示す通り、スタミナ面に不安はなく、長距離戦で安定して能力を発揮できるタイプです。
中山芝2500mはパワーと持続力が問われる舞台であり、本馬の血統構成とは噛み合う条件と言えるでしょう。

瞬発力勝負では切れ負けする可能性はありますが、早めに流れが厳しくなる消耗戦になれば浮上してくる血統です。

種牡馬適正持続力パワースタミナ総合評価
S

血統診断表

馬名種牡馬適正持続力パワースタミナコース適正総合評価
レガレイラS
ダノンデサイルS
ミュージアムマイルC
メイショウツタバルC
ヘデントールS
アドマイヤテラS
ジャスティンパレスB
シンエンペラーA
タスティエーラA
サンライズアースS
ディマイザキッドB
ライラックB
エルトンバローズB
エキサイトバイオB
12月20日時点上位15頭オッズ順

枠順

馬番馬名騎手買い目
1エキサイトバイオ荻野極
2シンエンペラー坂井瑠星
3ジャスティンパレス団野大成
4ミュージアムマイルC.デムーロ
5レガレイラC.ルメール
6メイショウタバル武豊
7サンライズジパング鮫島克駿
8シュヴァリエローズ北村友一
9ダノンデサイル戸崎圭太
10コスモキュランダ横山武史
11ミステリーウェイ松本大輝
12マイネルエンペラー丹内祐次
13アドマイヤテラ川田将雅
14アラタ大野拓弥
15エルトンバローズ西村淳也
16タスティエーラ松山弘平

買い目

前日・当日は晴れ予報となっており、良馬場での施行が濃厚です。
有馬記念は例年、逃げ馬が不在の場合はスローペース、明確な逃げ馬がいる場合は、その馬のペースにレース全体が支配されやすい傾向があります。

今年は逃げが可能な馬が3頭存在しており、そのうち2頭は長距離路線を主戦場としてきた馬です。
この構成を踏まえると、極端に速いペースにはなりにくく、早めに動きが入るスローペース〜ミドルペースの持久戦になる可能性が高いと考えられます。

そのため展開的には、前目から中団で流れに乗り、長く脚を使えるタイプが有利になりそうです。
瞬間的な切れ味だけに依存する馬よりも、早めの進出から末脚を持続できる馬を重視したいレースと言えるでしょう。

本命◎ ダノンデサイル

前走のジャパンカップでは、想定以上に流れが速くなる展開となりました。
本来は先行力を生かしたいタイプですが、このレースでは後方寄りの位置取りとなりながらも、
自身の持つ能力を最大限に発揮して3着を確保しました。展開不向きの中でも結果を残した点は、高く評価できます。

今回は前走と比較すると、ペースは明らかに落ち着く可能性が高く、ダノンデサイルにとっては得意なペース・得意な中山2500mという条件になります。自分のリズムでレース運びをコントロールできる展開が見込める点は、大きな強みです。

また、5枠9番という枠順も好材料です。極端な内外ではなく、好位を確保しやすい枠で、前目から流れに乗りつつ、長く脚を使う本馬の競馬がしやすい配置と言えます。

展開・血統・枠順が噛み合った今回は、有馬記念で最も信頼できる軸馬として本命に据えます。

対抗〇 レガレイラ

前走のエリザベス女王杯では、京都のスローペースという前残りになりやすい展開の中、後方から差し切っての1着と、非常に内容の濃いレースを見せました。上がり最速の末脚で前をまとめて差し切った点は、本馬の瞬発力の高さを強く印象づける走りです。

今回は舞台が中山芝2500mに替わりますが、ペースが極端に速くならない想定であっても、早めに動ける位置を取れれば、末脚を生かす余地は十分にあります。持続力と瞬発力を兼ね備えた血統背景を考えても、有馬記念向きの資質は高いです。

枠順は3枠5番。出遅れ癖がある点を考えると、ややリスクのある配置ではありますが、
一方でロスなく立ち回れる内目の枠でもあります。
中山の短い直線で、進路さえ確保できれば確実に末脚を使える枠と評価します。

展開ひとつで勝ち切る可能性もあり、本命に次ぐ対抗評価として十分に信頼できる一頭です。

単穴▲ アドマイヤテラ

前走のジャパンカップは落馬による競走中止のため、能力評価としては度外視します。
過去のレース内容を振り返ると、一瞬の切れ味よりも持続力を生かした競馬に強みがあるタイプで、早めに動いて長く脚を使う展開を得意としています。

今年の有馬記念は、逃げ馬が複数いることで、早めにペースが上がるスローペース~ミドルペースになる可能性が高く、持久力勝負になりやすい点は本馬にとってプラス材料です。

枠順は7枠13番と、やや外目で不利に映りますが、一方で他馬の動きに左右されにくく、自分のタイミングで仕掛けやすい枠でもあります。内で包まれるリスクが少ない分、スタミナを生かしたロングスパートに持ち込みやすい配置です。

展開が消耗戦寄りになれば、上位争いに加わってきても不思議はない存在として単穴評価とします。

連下候補

・ジャスティンパレス
前走ジャパンカップのような厳しいペースを得意とする持久型です。
ペースが速くなるほど力を発揮しますが、器用さには欠けるタイプのため、直線の短い中山では差し切りまでは難しく、連下評価とします。

・ミュージアムマイル

天皇賞(秋)で見せたように、長く良い脚を使える持続型で中山適性はあります。
一方で血統面からはスタミナ面に不安が残り、極端なスローペースなど展開の助けが必要と判断し連下までとします。

・マイネルエンペラー

前走の天皇賞(春)はミドルペースで逃げて5着と内容の濃い競馬でした。
前目で運びながら粘れた点は評価でき、今回も展開次第では馬券内に食い込む可能性がある一頭です。